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貴婦人と一角獣(ユニコーン)


日曜日、とある場所でランチしてきました。

魂フューチャーズ(2日目)に行った日ですが、この日、外出したのはこちらが本命の目的。
以前、とある切っ掛けで見つけた場所であり、いつか行こうと思っていた場所です。


天気も良く、撮影日和です。
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昼も夜もコース料理となっており、私のような者には「安い」とは言えないお店ですが・・・
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クイックカフェランチならお手頃価格で頂けます。
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このお店には・・・
数日前に問い合わせをして、ある事の確認を取っていました。
食事ではなく別件の確認を・・・

このワインはネットのクーポンで頂きました。
普段ワインを飲み慣れていない二人にも飲みやすく美味しいワインです。
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ランチの始まる11時半に訪れたのですが、昼過ぎになっても混み合うことはなく落ち着いた雰囲気です。
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すぐそばではピアノの生演奏が心地良く響いてきます。
とっても「らしくない」ランチですが、たまには良いでしょう。

スープも肉料理もパンも、どれも素材の味がはっきりとしていて美味しかった。
また行きたくなる良いお店です。
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食後のコーヒー付きです。
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さて、ここからが本題。

ランチを頂いていたのは2号館なのですが、本日は1号館に用事があります。
1号館は結婚式や団体のパーティーなどで使用される場所であり、土日や祝日ともなると貸し切りの予定が入っていることも珍しくありません。

私も、この場所を知ったきっかけはの従兄弟の結婚式でした。

今週の日曜は珍しく貸し切りの予定が入っておらず、しかも快晴。
前日に電話で1号館を見せていただけるか確認したところ、貸し切りの予定が入っていなければ見せていただけるとのお返事でした。
ランチの終わりに1号館を見られるかと聞いてみたところ、ちょうど打ち合わせで使っている最中とのこと。
しかし、待っていれば案内していただけるらしいので、コーヒーで時間つぶし。

そして、ほんの数分後・・・

「お待たせしました」と声を掛けていただけ、思っていたよりもずいぶん早く案内していただけることになりました。
(このお店はどのスタッフさんも、非常に上品で丁寧です)

目的の場所は、結婚式では控室として使用される部屋。
現在も、結婚式の打ち合わせとして使用していたようです。

その部屋の壁面に、このタペストリーが飾られています。
 貴婦人と一角獣
これを見ることが本日の目的です。
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タペストリーの横には、解説の文章も貼られています。
ここにある物はレプリカではあるけれど、作成された時期は本物と同時期であり作者も同一人物。(オリジナルはパリの国立中世美術館に所蔵)

専門家に鑑定をして頂いたところ、かなりの価値のある品物だと言うことが分かっているらしい。
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パリの国立中世美術館の作品でもひときわ有名らしい。
作成されたのは15世紀だが保存状態はかんばしくなく、後に19世紀の作家ジョルジュ・サンドが賛美したことから、有名なった物だそうだ。

作者は不明だが、15世紀のフランス国王顧問「ジャン・ル・ヴィスト」が、娘への結婚の贈り物として作らせた物だとされている。
そのことは、ガンダムUCの作中でもカーディアス・ビストにより・・・
『この婦人が手にする三日月の紋章旗は、フランス国王の顧問であったビスト家の紋章。すなわち当家の家紋であったものです。おそらく、先祖が製作を依頼して、後に人手に渡ったのでしょう』と語っている。
15世紀に実在した人物の末裔が、ガンダムUCに登場するビスト家に繋がっているという事になる。

福井さんは、ガンダムUCで宇宙世紀だけではなく、現実の西暦までも鷲づかみにしてしまっている。


せっかくなので、ここは一端、レプリカだと言うことは忘れよう。

「機動戦士ガンダムUC」第1巻の文中でも、ビスト財団の邸宅に飾られている描写と共に挿絵にも描かれている。(日記末尾に引用)
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壁をほぼ埋めてしまうほどの大きさがある。
ストーリーの鍵となる物が、これ程の大きさで目の前に広がっているかと思うと、胸にじっくりと響いてくるような感動がある。
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ゼネラルマネージャーの方までわざわざ来て頂き、いろんな話を聞かせて頂きました。
私も、このタペストリーに関しては予習をしていたので「美術関係の方ですか?」と言われてしまいました。
もちろん、即答で「ただのファンですよ」と訂正しておきました。

レプリカですが、相当の価値のある物らしいです。
でも、ここは美術館ではないので気軽に接して頂ければと思っています。
と言うのは、ゼネラルマネージャーのお言葉です。

タペストリーの手前には階段があり、このような角度でタペストリーの大きさを堪能する事が出来る。
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生地の目が見て取れるほど近づいて観察することもできるし、触れることも出来る。
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貴婦人の左右には一角獣(ユニコーン)と獅子(バンシィ)が寄り添っている。

そう度々、この部屋を見せて頂に来るのもお手数を煩わせてしまうので、ここぞとばかりにたくさんの写真を撮らせて頂きました。
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再度テーブルに戻り、新たに入れてもらったコーヒーを頂きながら、ゼネラルマネージャーや他のスタッフさんと楽しくタペストリーにまつわるお話しをさせて頂きました。
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劇中に出てくるタペストリーは実在の物だとは知っていたけれど、海外まで行かなくては見られないと思っていた。
まさか国内(しかも都内)で見られるとは思っていなかったので、初めて見たときはとても驚きました。




〈ガンダムUCでタペストリーが登場した場面の抜粋〉
機動戦士ガンダムUC 第1巻「ユニコーンの日」
 カーテンの隙間から差し込む光の中、その横顔はじっと壁を見上げている。おどかすなよ、と声をかけようとしたバナージは、部屋に足を踏み入れて絶句した。
 異様に天井が高い、これまで見た中ではいちばん広いと思える部屋の壁に、大きな絵が六枚、それ自体が壁であるかのように隙間なく飾られていた。いや、絵ではない。どれも深紅を地色にした一連の絵は、大きな布地に織り込まれたものだとわかる。大がかりな刺繍《ししゅう》……確か、タペストリーと言うのだったか?
 六枚の大きさは不揃いだが、小さいものでも幅三メートル、高さは五メートル近くある。連作と呼ぶべきか、すべて同じ地色、同じ構成で作られていて、どれも庭園に立つ女性を中心に花々や動物たちが織り込まれていた。小宇宙を想起させる幻想的な世界に佇む女性の両脇には、必ず二頭の獣が控えており、それぞれに異なる三者のたたずまいが六つの情景を描き出している。一頭はライオン。そしてもう一頭は、馬の体に長い一本の角を持つ伝説の獣――。
「ユニコーン……」
 オードリーがぽつりと呟く。バナージは、心臓がひと跳ねする音を聞いた。
 今朝、地下鉄から見た白いモビルスーツの印象が呼び覚まされ、あの時と同様、ざわざわと体中の血がざわめく。なぜかはわからず、考える頭も働かなかった。侍女が持つ皿から菓子を手に取る女性、テーブルの上に置かれた携帯式のオルガンを弾く女性、花冠《はなかんむり》を編む女性。一連のタペストリーに目を吸い寄せられながら、頭の奥底でなにかが蠢き、頭蓋を突き破って滲み出てくるのをバナージは感じた。
 ユニコーンを膝に載せ、その顔を手鏡に映す女性。三日月の紋章が描かれた旗を一方の手に持ち、もう一方の手でユニコーンの角に触れる女性。そして最後の一枚は、小さな天幕の前に立ち、侍女が捧げ持つ箱に自らの首飾りを収める女性。ユニコーンとライオンは女性の左右で天幕の裾を掲げており、首飾りを外した女性に入幕を促しているように見える。天幕の上に書かれた文字『A MON SEULDESIR』は、いまや一部の研究者しか話せない旧世紀のフランス語。意味は……
「……私の、たったひとつの望み」
 無意識に口にして、ぞくりと悪寒《おかん》が走った。読めるはずがない。知っているはずがないのに。え? とこちらを見たオードリーから目をそらし、バナージは「これ、有名な絵?」と低く尋ねた。
「さあ……。美術品のコロニー移送がビスト財団の仕事だから、価値のあるものだとは思うけど」
 答えながら、オードリーは怪訝そうに眉をひそめる。わかっている、とバナージは内心に呟いた。有名かどうかは問題ではない。以前にテレビや教科書で目にしたとか、そんな話ではないのだ。自分はこのタペストリーを知っている。いや、触れたことさえある。ずっと昔、まだこのタペストリーの下端に手も届かなかった頃に。誰かが自分を抱き上げて、ここに描かれた事々の意味を教えてくれた。その間、部屋にはピアノの調べが流れていて――。
 ゆっくり背後を振り返る。窓際に置かれたグランドピアノが、カーテンごしの微光に浮き立っていた。バナージはそちらに歩み寄り、布のカバーがかけられたピアノに触れてみた。
「やっぱり、人は住んでいないようね。コントロール区画を捜してみるわ。あなたはもう……」
「知っている」
 我知らず呟いてから、バナージはオードリーの方に振り返った。「知ってるんだ。見たことがあるんだよ」
「このタペストリーを?」
 二面の壁を埋めるタペストリーを見回し、オードリーはきょとんとした顔をこちらに向ける。自分でも説明できない苛立ちに駆られ、「そうじゃなくて……」と焦れた声を出したバナージは、「気に入りましたかな」と割り込んできた第三者の声に息を呑んだ。

 ーーーー〈途中、省略〉ーーーー

「『貴婦人とユニコーン』。作者不詳、中世紀以前にフランスで製作されたと思われるタペストリーです。レプリカではありません。一年戦争以前に、先代が苦労して入手したと聞いています」
 身を硬くする侵入者二人を泰然と見下ろし、男――カーディアス・ビストは続けた。
「この婦人が手にする三日月の紋章旗は、フランス国王の顧問であったビスト家の紋章。すなわち当家の家紋であったものです。おそらく、先祖が製作を依頼して、後に人手に渡ったのでしょう」
 穏やかでありながら、その声音には割って入ることを許さない強圧さがある。バナージは倒れた写真立てを元に戻し、そこに写る家族の顔を目に焼きつけた。
 いまより二十歳は若いと思われるカーディアスと、その妻子であろう女性と少年。知らない顔、縁もゆかりもない他人たちの写真だ。確認した途端、〝知っている〟という感覚はあやふやになり、タペストリーも、ピアノも、急によそよそしい異物になっていった。
「一連のタペストリーは、それぞれ人間の五感を象徴したものだと考えられています。この菓子を受け取っている婦人は味覚。オルガンを弾いているのは聴覚。花冠を編んでいるのは嗅覚。手鏡を持っているのは視覚。ユニコーンの角に触れているのは触覚……」順々に説明したカーディアスは、六枚目に視線を移したところで微かに目を細くした。「そして最後、『天幕』と名づけられた一枚。これがなにを象徴しているのかは、いまだに結論が出ていません。それまで身に付けていた首飾りを外し、侍女が捧げ持つ箱に収める婦人。背後には『私のたったひとつの望み』と書かれた天幕があり、ユニコーンと獅子がその入口へと誘っている。この天幕が象徴するものはなにか。『箱』はなにを表しているのか」
 オードリーの目がわずかに見開かれ、息を呑む気配がバナージにも伝わった。カーディアスはそちらに体を向け、
「天幕の中には彼女の夫がいるとも、世俗のすべてを捨てた精神世界があるとも言われていますが、現在の解釈では後者が一般的です。首飾りを放棄することで、婦人は五感によって得られる悦《よろこ》びと、それによって引き起こされる欲望を断ち切ろうとしている。そして第六感でしか感知し得ない領域に自らを解き放つ……。古代の哲学者が論ずるところの自由意志、いわゆる〝解脱《げだつ》〟ですな。すなわち、『私のたったひとつの望み』とは悟りの境地を意味しており、天幕はその象徴。首飾りは我欲《がよく》を象徴し、『箱』はそれを封じ込めた世俗の象徴ということになる。あるいは、その『箱』が開かれたからこそ、婦人は我欲を捨てて次なる世界に目を向けられたのだという解釈も成り立つ」

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